証券口座

<元大手証券会社勤務の中の人が解説>証券会社の選びかた

証券会社の選びかた

もし、証券会社を利用する目的がNISA・iDeco・株・投信等であれば、気にするのは下記のポイントで十分です。

基本項目

  1. 売買手数料が安い
  2. 入出金の反映が早い
  3. 残高が確認しやすい
  4. アプリが使いやすい
  5. 取扱商品が豊富

①⑤は各社公開しているので比較しやすいですが、②〜④に関しては口座を開設して使ってみないとわからない部分だと思います。

証券会社、今昔の違い

野村證券・SMBC証券・みずほ証券・大和証券など昔からある大手証券会社と、SBI証券やペイペイ証券・ライン証券などの比較的新しく設立されたネット専用の証券会社。

どう違うのでしょうか。

答えは簡単で、新興の証券会社は個人顧客を対象に、金融商品の一部を少額で取り扱えるようにしている会社が多くなっています

というのも、一般的に『証券会社』と聞いて浮かぶイメージは株式や投信だと思いますが、本来の大手証券会社は業務の幅がもう少し幅が広いのです。

  • 株式・投信・債券等の売買取扱
  • 外国為替
  • 相続
  • 贈与
  • 事業承継
  • 保険(個人年金保険、変額保険など)
  • ファンドラップ(投資一任契約)等

株式も投信も債券も実際は種類が果てしなく豊富にあり、証券会社の中に入ってみないとこれらの商品知識を網羅して把握するのは難しいのではすらと思います。

そして、大手証券会社は一般個人だけではなく、個人事業主や法人・超富裕層まで様々な顧客に対応できる体制を整えています

余談ですが、最低単位が500万円や1000万円、なかには3000万円という商品もあります(投資総額ではなく、最低単位です!)

なので、あらゆる金融商品を豊富なラインナップで揃え、一般個人にも個人事業主にも法人にも超富裕層にも対応できるのが大手証券会社だと思ってください。

ネット証券なら投資のハードルが低い

そして最低単位、という言葉が出てきましたが、株式には1000株単位や100株単位と、一度の取引での取り扱い数量が決められています。

そのため、欲しい銘柄を購入しようと思ったら数百万円必要な場合も多いのです。

それではなかなか手を出せないので、金額指定(例:株式を5万円分購入)や株数指定(1株だけ買う、単元未満株)での売買をしやすくしているのが、ネット専用の証券会社です。

要は、投資へのハードルを低く設定してくれているのです。大手証券会社でも単元未満株は購入できますが例外的な扱いで、決してメイン取引ではありません。

もし証券会社を利用する目的が株式売買・投信積立などであれば、大手証券会社じゃなくてネット証券で十分です。というか絶対ネット証券がいい。大手は店舗も人員もしっかりしている分、手数料も高いです。

れに昔からある大企業ゆえにシステムも古くコスト高な場合もあります…(小声)

ネット証券選びの盲点

基本項目をもう一度振り返ってみます。

  1. 売買手数料が安い
  2. 入出金の反映が早い(重要!!)
  3. 残高が確認しやすい
  4. アプリが使いやすい
  5. 取扱商品が豊富

初めて証券口座を開設する人にとって盲点になるのは②です。

証券会社は送金システムが銀行とは違うので、全ての入出金が即時反映されるというわけではありません

銀行から証券会社への入金は早いことが多いですが、逆に出金(証券会社→銀行)は時間がかかることが多いです。

遅いところだと2〜3営業日後に反映されます。

土日挟むと5日くらいかかることもあります。遅!!

私が6〜7社使った中で、入出金が最もスムーズだったのはSBI証券です。

正確に言うと、SBI証券+住信SBIネット銀行の組み合わせが一番入出金の反映が早いです。勿論他の条件も満たしています。

銀行と証券口座をシームレスに

住信SBIネット銀行には、”ハイブリット預金”という銀行からも証券会社からもアクセスできる預金口座があります。

普通預金とは別の扱いになるので、そのまま貯金用口座として貯めてもよし、株式や投信の購入・積立に当ててもよし。

株式や投信を解約した時にも、その売買代金は自動的にハイブリット預金に振り込まれます。

ハイブリット預金と普通預金は、アプリからぽちぽち操作するだけで自由に何度でもお金を移動させることができるので、『あ、急遽お金がいる!』となった場合でも即座に引き出すことができます

この仕組みが本当に楽。素晴らしい。

私のメイン証券会社も勿論SBI証券です。